FiiO R9 【Review】

管理人の使用方法

Pure Music モードによるデータ送り出し機能を主に使います。

メインのヘッドホンアンプである PASS HPA-1や、DACのCHORD QUTESTが、何らかの不調に陥り音が出なくなった場合に、R9のUSB-DACモードからヘッドホン出力へ繋ぎ、当面を凌ぐという保険を兼ねています。ただし本機の「オーディオ機器としての音作り」は、全く私の好みからは外れているので、これで実際に聴き続けられる気はしません。

背景が青白く、音色が暗いのは他のFiiO社のDAPにも共通していて、価格グレードによってレンジの広さや音の「余裕」が出てくるという印象です。基礎性能は優秀に思えたので、この一体型で満足出来る人も、もちろん多くおられると思います。

データトランスポート機能のみを利用する場合は、FiiOの「音の癖」は乗らないので問題にはなりません。

本体設定⚙️
  • BluetoothWiFiを切る(FWUPしたい時だけON)
  • ディスプレイ→インジゲーター変更→ボリュームノブとインジゲーターを消灯

せっかくPure Musicモードで運用するのだから、余計な機能やノイズ源は切っておきましょう。どうもゲーミングPCのような感覚で開発されている印象があります。。。

FiiO Musicの設定⚙️

USB出力モード→排他モードとボリューム無効化をON

ここで非常に不思議な動作をするのですが、

無効化をONにすると最大値に自動的に設定されますが、

ノブを回すとvolume下がります😩😩😩

「無効化」の意味を分かってるのかな?

PCオーディオの慣例だと、排他モードにしたらソフトウェアボリュームは触れないようにグレーアウトするんですよ。

実際に全てのモードで最大値を固定化されてしまうと、ヘッドホン出力で運用できないからこういう仕様にしたのでしょうか。

FiiO R9【Review】

比較対象のWindows PCを紹介

R9をレビューする前に、比較対象のPCを簡単に紹介します。

yuki3.hatenablog.jp

記事に書いてありますが、スペックを簡潔に列挙すると、

i5の12400T・グラボ無し・電源は750Wとなっています。(容量大きすぎましたね・・・)

内部的にオーディオ向けの対策はしておらず、コトヴェールのノイズフィルターを経由して電源を取っています。

この製品は一定の効果がありますが、PCへの使用に留めてオーディオ機器側には接続しない方が良いです。音楽性も一緒に吸われます😓

Pure Music モードの音質Review

R9はACモードではなくDCモードでの運用で、電源にはHDPLEX 300Wの、LT3045が通る小出力側で接続しています。ACモードは若干キラキラした脚色が乗る傾向にあります。

yuki3.hatenablog.jp

上記のWindows PCで聴いてきた音が「野暮ったくてSNが低い」と感じられます。特に、M.2 SSDにライブラリを格納した際の音が悲惨です。普段はUSBストレージとしてLUMIN L1を使っていたので、M.2 SSDがこんなに悪いとは気付かなかったです。

  • 低域の力感や空間の広さ ➡ Windows PCが優れるが、野暮ったく雑味が多い
  • 情報量やSN ➡ FiiO R9が優れるが、やや細身な音像(Consとまでは言えない)

トランスポートとして求められる要素を簡単に対比しました。

ここから先は私の好む傾向の変遷と関係していくのですが、D8000→D8000 Proへのヘッドホン更新を機に、「力感や空間の広さよりも、細かい機微を重視する」方向にシフトしています。音の隙間や余裕が見える程度でちょうどいい、そんな感覚です。広くベタっと厚塗りされてしまうと、その下の層がマスクされて見えないのがもどかしい。

Windowsの音、Macの音、そしてandroidの音がある?

Macがトランスポートとなっている環境での試聴を何度も経験してきて感じるのですが、明らかにWindowsの音とは全然違います。

やはりOSによる音質の個性というのは存在すると思います。Linuxにもきっとそれぞれ違いがあるのでしょう。

そしてandroid OSの音というのが、実は私には結構マッチしているのではないかという予想がしていて、これは思わぬ盲点だったなと。。。

Macのような脚色やサラサラ感は抑えめで、windowsのようなデジタル的な階調感も薄い。androidの音は、後段の素材の良さを引き出す黒子としての存在のよう。

android DAPを家で聴く際のトラポにするという考えが、あまり今までなかったですからね。使い慣れてるPCがあるものだから。店頭試聴では、「手持ちの音源で聴きたいからDAPを繋いでもらう」という意図が先にあって、トラポ自体の音質までは意識していなかったのです。

*2FシステムのE3に繋ぐ場合、DAP内部のDACを使うことになるので、純粋にトラポとしては意識していませんでした。