eイヤにてUTOPIA SGと付属XLR4ケーブル、オーディオみじんこNOCTURNE 6.3mmを持参して割と本気モードの試聴。FiiO R9のXLR OutからNiimbusへ。
「音の纏め方」は秀逸ですが少々鮮度が落ちていて、高域の角が丸められています。
楽器や音源の本来の質感を引き出すというよりは、最初から特定のトーン=Niimbusの志向するサウンドが常に乗っていて、その枠から出て行けない雰囲気を感じます。温度感は「温い」独特なもの。こういう感触は他で体験したことがないですね。
ポン置きでも最初から良い音が出て苦労はしない気がします。研ぎ澄まされたSNの良さはないけれど音の隙間を上手く埋めてくるタイプで、雑味や荒れた質感を感じにくい方向性です。ただし環境を奢ればどこまでも追従してくれそうな期待感はないです。常に薄膜1枚隔てた向こう側から鳴っているイメージ。それを考えると今のプライスからもう一段階の値上げが内々で知られていて、その価格はもう少し頑張ればMSB Premierが見えてしまうことを考えると。。。😅
駆動力はXLR4で十分です。6.3mmは物足りなさを感じます。
(NOCTURNE効果で音色はこちらの方が好みでしたが、本稿の趣旨から外れるので割愛)
PASS HPA-1との比較
- 低域はPASSの方が深みと表現力がある
Niimbusは一本調子で熱量を感じない - 情報量は高域を丸める要素を差し引いてもNiimbus優勢
- 鮮度は少々落ちるが高域の荒れは抑えられているNiimbus
高域のキラキラ感が時折気になるのがPASS(もちろん寒色系ではない) - 音源なりの自在性やアーティストの生命感をダイレクトに届けてくれるのがPASS
Niimbusはあくまで機器側でコントロールされた音の箱庭の中に留まる
総合的にはやはりPASSで継続ですね。
Niimbusはどんな音源も常に一定のスコアを出した状態で鳴らしてくれるイメージを抱きましたが、PASSは特定の音源やシーンで振り切れた最大瞬間風速が出る、そんな対比です。
安定はしないんですけどロマンがありますよ。(音の雰囲気もそういうところがあります)