ウクライナから遥々と

フォロワーさんとオフ会するの久々ですね。。。

twitterの画像が非常に強い圧縮を掛けられてしまったので、サムネ兼用として再UP

ュカシ夛さんのシステム構成

PC ➡ SCHIIT AUDIO YGGDRASIL ➡ FLUX MENTOR (Dual Mono) ➡ ZMF Atrium

Roon再生ですが、DACとはUSB直で接続されています。

PC起動後に入念なプロセスカットを行っている様子が印象的でした。

ウクライナから遥々と… 「FLUX MENTOR」

情勢的にとても厳しい中、「よくぞこんな良いモノを作ってくれた」と。

本当にそう思います。

過去のデュアルモノアンプの欠点

ヘッドホンアンプでデュアルモノという製品は、今まで存在しなかったわけではないです。過去には「NuForce HA-200」がありましたし、LUXMANはP-700uをモノラル改造モデルとして参考展示されたことも。

www.phileweb.com

ただし、これらの製品には致命的な欠点がありました。左右chのボリュームが独立しているので、「手動で左右を揃える」必要があります。

これは結構煩わしいものであるし、左右をきちんと合わせるのは意外と難しい・・・

2台のVolumeを同期できる、画期的なMENTOR

D-subケーブルで2台を接続してMasterとSlaveの関係性を持たせて、Master筐体の電源を入れるとSlaveもONになり、VolumeもMasterの1台を操作するだけで左右が揃うのです。これは本当に画期的だと思いました。

*ゲイン設定と入力切替は手動で揃える必要があります

「MENTOR」 -Sound Impression-

「2台合計で40万円クラス」とは思えない程の高い基礎性能と駆動力を持っています。

しかも、日本円が弱い現状でコレですからね。。。

それだけデュアルモノという構成は優位性があるのでしょう。

駆動力があり基礎性能が高い、というイメージで連想するとViolectricが挙げられますが、あちらは色温度が寒色系に寄ってしまい、暗めな音色で固定化されるという印象を私は持っています。対してMENTORは固有の色温度の偏りがなく、ニュートラルで好感が持てます。

加えて私が気に入った点は、駆動力は高いけれど「音を引き締め過ぎない」バランスの良さですね。決して緩くはないけれど、懐が深い音と言いますか。。。

環境追従性の敏感度が異常すぎる

ュカシ夛さんのシステムは2Fに据えておられるのですが、オフ会を始めて30分後、突然「温水便座の電源を切ってきます」とおっしゃって部屋を出られました。そして戻られて、私が同じ曲を聴くと・・・

😮😮😮

全然、音が違うんですよ。更にとても良くなってて。

これ聴いたら戻れませんわ。。。

先程、「色温度の偏りはない」と書きましたが、温水便座を切る前の音は表情が暗い印象があって、SNも悪くはないがそれほど良くはないのかな?という印象でした。若干曇るんですよ。

こういう曇りと陰り感が、便座の電源を切ったら即座に晴れたのです。

 

さらに驚くべきことはまだありまして。

ルーターに接続しているLANケーブルに、SPECのインシュレーターとか、ホームセンターで購入された木材を置いてみると、とても音が敏感に変わります。

しかも、ュカシ夛さんの環境は「USB接続」でDACに繋がっていますので、Roon再生はしてますがLANで伝送していないので、本質的には関係がないはずなのに。。。

もう私の理解の範疇を超えています🤯

シャーシの剛性を高めるメリットとデメリット

PASS HPA-1とFLUX MENTOR(1台)の重量はどちらも約6.5kg程度ですが、シャーシの剛性感はPASSの方がガッシリしている印象です。その分、FLUXは電源トランスが2個入っていたりして物量投入は上回っていると思われます。

先の項の続きで、MENTORの天板にSPECのインシュレーターを置いたら、まぁこの流れなら当然ですが音は敏感に変化します。ちょっと位相が回転したような違和感があったのですが、私の好みの話はさておき。後日、自室にもSPECインシュレーターを放置していたことを思い出してPASSアンプの天板に設置してみました。

僅かに変化することは認められますが、正直、さほどの変化量ではありません。

MENTOR、あまりに反応が敏感なので今でも驚いています。

 

一般論としてシャーシの剛性を高めると、振動対策としては万全ですが音が抑圧的で締まった傾向になり、薄いパネルであれば外的要因に左右されやすくなりますが、音は開放的で抜けが良くなります。ハイエンドオーディオ的な文脈では「凄味のある、音像がキリッと屹立した様」が好まれるような印象。

FLUX MENTORが目指したかもしれない、独自の立ち位置

MENTORは1台20万円(とは思えない程のクオリティの良さ)なので、そのようなハイエンド的なカテゴリーとはクラスが異なるのは承知しています。けれども、きちんと内部の物量投入を充実させた上で、潔く「ガワには金を掛けない」という選択をした製品が、思いのほか市場に少ないな、とは思っていて。

「MENTORは独自の立ち位置にある製品だな」と聴いていて感じたのですが、振り返って言語化してみると、以上のような要因が浮かびました。

海外フォーラムを私はあまり読み込んでいないのですが、ュカシ夛さんが色々と情報を探られていた印象としては、割と賛否両論の模様。それは固有の音色や個性を有していることを重視される方が海外には多いことも要因にありそうです。

ネガとしては、そのようなハイエンドオーディオ的な凄味や音色の魅力が感じられないこと。ポジティブに捉える方は、音源に対する自在性や環境追従性、開放的な音の出方を評価しておられるのでしょう。

 

P.S.

私自身、フォロワーさんとのオフ会は久々でした。近年はどちらかと言えばカメラと写真の方に注力しており、自分の環境を細かく詰めるという行為からはしばらく遠ざかっていた面もあったので、正直「耳と認知力が衰えているのでは・・・」という不安もありました。

しかしオフ会を無事に終えて、「どうやら私はまだまだ大丈夫そうだ」という謎の自信を取り戻しました🤭

それに、久々に新しい刺激を得て、「オーディオの楽しみ」を思い出してきましたね。

ュカシ夛さん、この度はありがとうございました。また是非やりましょう👍