最近の試聴記録(Molamola・Boulder)

Molamola Tambaqui

オーディオみじんこさんにNOCTURNEケーブルのリプレイスを依頼してました。

プラグがD8000 Pro→UTOPIA SGに。

まだSG自体は購入していませんが、今年中には予定していて先にケーブルだけ準備を済ませた形です。

ということで現在は、D8000 ProをシルバーコートもしくはE4UA製の102SSC 16芯で聴いています。

e4ua.jp

さてMolamolaですが、ヘッドホン民の高性能路線が好きな方であれば、非常に高評価を与えそうな印象を持ちました。

SNが良いと代わりに線が細いという傾向は典型的ですが、Molamolaはそうではなくガツンと太くて濃い音で、駆動力があります。隅々まで良く見えてもナヨナヨしてない。

これは駆動力に悩むヘッドホン民には朗報ではないかと思うのですよ。

基礎性能と駆動力に関しては、後述のBoulder 812よりTambaquiの方が優秀と感じました。

しかし音楽性の項目に関しては、私の中で両者の評価は逆転します。

SNは良くて見通しは良いのに、常に解れてくれない硬さを感じる部分が中高域に存在していて、言うなれば「クール美人だけどいつも同じ顔で硬直している」んですよ。

リラックスしたい場面でもそれが出来ない、常に各音と対峙する姿勢で臨むことを強要される。

使い勝手に関しては「背面にヘッドホン端子がある」ので短いケーブルで運用している方は注意が必要です。

Boulder 812

オーディオユニオンがヘッドホン館を新設されたので行ってきました。

Boulderというブランドに勝手に抱いていたイメージとは結構違う音でしたね。

質実剛健」みたいな?むしろ実際の音はとても「フレンドリー」でした。

とは言っても、「素朴で飾り気のない」の部分はそのまま当てはまっていて、パワーで制御し切ろうとするような剛直さがない、という感じに分解した方が正確なのでしょう。

情報量が現代DACからするとやや落ちる印象があり、GOLDMUNDのTHA2と似た印象を感じました。何か音が「薄い」んですよね。。。

そのような意味で、基礎性能に関しては価格に対して疑問が付く人もいるかもしれません。しかしBoulder 812で私が評価したいのは音楽性の項目で、包容力があって表情の変化に富む「フレンドリー」な、寄り添い方の音楽表現なのです。

しかも、音像に程よく芯が残っていて周辺の響き成分とのバランスが取れている。ある意味、これで完成されたサウンドとも言えます。

私は平常、CHORDのDACで華やかな色付けをされた音に慣れてしまっている面があります。そうしたトーンの脚色を行わなくても、「音楽性」は確立できるものであるし、私もいつかはそういう方向で自分に合っている製品を見つける時期がやってくるのではないか、そんな予感がしています。