eイヤに大変珍しい中古が入荷してました。
出力はシングルエンドですが入力はXLR専用となっています。スタックされた下段は専用PSUです。
アッテネーターは上の「16」が一番大きいので注意してください。本来は「-16」と表記すべきで、そこからノブを回して-15、-14~で振り切りのMAX(0)が最大です。また、「48」でMINの位置でも完全に無音にはなりません。64dbステップのスタートが無音量ではないからです。MUTE=(dim)スイッチ、最大固定が右側のCUTです。初見だと全体的に少し分かりにくい印象がありました。
UTOPIA SGでは「32」側の最大付近~「16」の最小付近で聴きました。能率が90db以下のヘッドホンでは録音レベルの低いクラシックは不足するかもしれません。
環境は持参したSDカードをFiiO R9に入れて内部DACのXLR出力→MP421-M4です。
CURRENTの音を聴いた瞬間、私は10年前に使っていたオーディオデザイン「DCHP-100」を思い出しました。全く同じとまでは言いませんが。偶然か、アッテネーターの仕組みも考え方としては同じですね。
- クッキリして分離が良い
- なのに少しだけ緩くて肉付きのふくよかさがある
- SNが非常に高い
- 「妥当な」空間の広さ(演出的に広げた作為がない)
- 音のピントがきちんと合う
これらの特徴はDCHP-100と似通っており、モニター的ではあるんですが神経質な面がなく安定して聴ける音になっています。僅かな緩さというのは、ダンピングファクターが低いタイプのドロドロした制動の悪い低域ではなくて、音像を過度に締め上げる窮屈さがないという意味です。
細身ではなく安定感があり、ファットな方向には行かず、マッシブで暑苦しい方向でもなく・・・良いバランス感覚に整えられてると思います。強いて言えば温度感が若干冷たい印象はありました。
そしてやはり良質なアッテネーターは情報量のロスや音瘦せがなくて素晴らしいですね。聴きながら回すと、その回し方によっては音が瞬停したりブチブチノイズが入るのは機構上仕方がないことなので諦めましょう😅