音楽のエモーショナル

1FリビングにPASS HPA-1を中核としたメインシステム、2F寝室ではRE・LEAF E3とCaiyn N8をラインアウトで接続するコンパクトシステムを構築したことで、final D8000ヘッドホンを部屋から部屋に移動させれば全時間帯で家族に気兼ねなく自由に聴ける環境が整いました。

これに伴い、以前は2Fでくつろいでいる時は基本的に外用のN8とMEZE ADVARを室内に転用していましたが、この時間帯(主に就寝前の1時間程度)も現在はE3システムからD8000で聴けるので、ポータブルオーディオは本当に外出時専用という感じになっています。更には2月の末頃から若干メンタルが落ち気味になっていて、3月は2週目と3週目の休日は一歩も家から出ませんでした。

4週目あたりから段々回復傾向に転じてきたので、部屋の整理とスペース確保を兼ねて使わなくなったリニア電源等を売り払うついでにポータブルオーディオ機材も縮小。final A8000を手放して、イヤホンはADVARだけが手元に残りました。ちなみにADVAR自体を聴くのも一カ月振りという・・・

 

単純な性能面ではADVARよりA8000の方が上です。特に分離と定位の明瞭さで言えば明らかに差があります。空間の広がりに関してはADVARの方が開放的なのですが、これも若干作為的な演出が感じられます。元の音源なりの正確さという意味ではA8000の方が自然ではないかと。

では何故A8000を使わなくなって放出しADVARを手元に残したのか。

「音楽のエモーショナルが余すことなく伝わってくる」のは私にとってADVARしかないからです。実はこの点においては据置ヘッドホンシステムのD8000でさえ、この「心が揺さ振られる」大きさはADVARに及ばない。室内ではヘッドホンしか使わなくなって久々に外でADVARを聴いた時にそれを再認識したのです。

これは私にとってADVARが単にD8000で聴けないシチュエーションにおける代用ではないことを意味します。Religiuse , サテライトに祈りを , そして名と声の世界観と音楽性を、外界を遮断して没頭する為に必要な装置として、このイヤホンが必要なのです。


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ちなみにこのADVARと合わせるDAPも、相当数試聴を重ねた上で敢えて現行のCayin N8iiではなく旧型のN8を、シングルエンドの真空管モードで駆動する組み合わせがベストであると判断しました。(ORB Celestial Force C4にリケーブル)

この組み合わせで第二回kanata亭訪問時に聴いて頂いたのですが、相当に個性的な音らしいです・・・