夏本番といった気候になりました。部屋では前方からクーラー、背中には扇風機を当てて何とかヘッドホンを装着しても不快でないレベルではありますが、オーディオ的に音質をあれこれ言うには厳しい状況です。涼しくなってくるまでは何本か閑話休題で繋いでいく予定。
主要な機材で50まんえん超えるようなものなど、へっぽんには似合わないんじゃよ。
— 柑橘系🍊冷凍みかん(凍結されるまでは持続可能な開発目標) (@proximabergamia) 2021年8月6日
ってコレはずっと思ふてる
Final D8000が38万円、4pinXLRケーブルが付属する以前のFocal Utopiaも40万円を切っていた時期はあった記憶があるので、ヘッドホンアンプについても「現実的な価格設定」と言うとやはり40万円付近ではないでしょうか。幸い、Benchmark HPA4を筆頭にいくつか魅力的な製品はあります。国産ではLuxmanがありますが、味付けの濃い音でヘッドホン本来の性能を十全に引き出す方向性と言えないので・・・
MSBやdCS、国内ではRe・Leafといった、価格レンジをスピーカオーディオと同じ土俵に上げて「ハイエンドヘッドホンアンプ」という市場を開拓したこと自体は評価したいと思います。実際にMSBのアンプは聴きましたが確かに音は非常に良かったです。
しかし200万円という価格はヘッドホン本体のそれとはあまりにも乖離し過ぎており、さらにDACを別に用意する必要があります。dCSの+はDACとヘッドホンアンプ一体型ですが290万円。現状の一番高いヘッドホンを40万円として約7倍です。
そもそもヘッドホンオーディオのみに注力している人を最初からターゲットと見ていないのではと考えてしまいます。既にスピーカオーディオにおいて相当のシステムを構築済の人に、サブシステムとして提案したものではないかと。
価格度外視で良いモノは良いと言って購入する方は確かに存在します。MSBは購入された方をtwitterで見ました。それでも国内の所有者って何人いるんでしょうか?10人にも満たないのではないかと思うのですが・・・。
luxmanがFocalを、FinalがMeze Audioの代理店となったことで、それまでのロッキーやテックウインド時代の販売価格から15万円くらいの値下げを実現していた時期があります。現在では4pinXLRケーブルやキャリングケースを付属して実質的な値上がり分を目立たないように吸収しています。流石に内外価格差が0に近い状況を継続するのは難しかったのでしょう。いずれにせよ、ハイエンドヘッドホンが少しでも多くの人の手に届きやすいように尽力されていたことは伺えます。Meze Audioについては今年6月に完実電気に移管されましたが、Final取り扱い時代の価格と変動はないようです。
これと比較すると「ヘッドホンアンプ市場」については少々代理店に元気がない印象があります。特にエレクトリ・・・ Pass HPA-1とか潔いシンプルな構成がとても惹かれるんですがね。