Noble FoKus PRO

1DD+2BA構成のANC非搭載ですが、イヤーピースとシェルのフィット感が良好で、これだけでそれなりの遮音性が確保できています。ANCは耳の奥がツーンと押されるような感覚が非常に苦手ですぐに疲れてしまう体質なので、私には無用な機能だったりします。

TWSで私の要求するレベルで音質にすぐさま不満が出てこないのは、これしか見つかりませんでした。手持ちのスマホだと「adaptiveではない」aptxになるので、100%性能を発揮しているとは言えない状況。LDAC対応なら良かったのですが・・・

Nobleの有線イヤホンをいくつか試聴してみて生理的にダメだった製品もいくつかありますが、不思議とこのFoKus Proは大丈夫でした。細かい情報量がコーデック依存で頭打ちになるので、そんなに違和感が気にならないのかもしれません。

 

音は低域に強めなダンピングがあり高域の主張もハッキリとした典型的「ドンシャリ」ですが、中域の上擦りや掠れた感じが出ないので良い感じに楽しく聴けるチューニングと思います。快活で爽やかな音調に、低域の量感とノリの良さが加わった「分かりやすい高音質」です。若干の子音の強さや高域の階調感は残るもののアニソン適正は高いと思います。

TWSは音量が足りていても密度がスカスカだったり弱々しい音の製品が多いですが、このFoKus Proはそれなりのクラスの有線イヤホンで聴いているような聴き応えがあります。フジヤで53900円の価格は多少疑問符が付きますが、TWSでも「ちゃんとオーディオやってる音」が出る製品を投入してきた事は素直に称賛したいと思います。