前回記事ではAudirvana Originのトライアルを終えて、次はROONを試す下準備として
iFi ZEN Streamを購入しました。ROONそれ自体については書きたいことが多すぎるので次回に回します。
電源は9V/1.8A-15V/0.8A。最近このような製品多いですね。電源を色々試す際に電圧の許容入力幅が広いと便利です。いくつかPSUを持っていれば、その中で質の良い方を選べますから。私の場合は最初TOPPING P50の15V出力から供給しましたが、P50は5Vの方でSILENT ANGEL N8にも繋いでるので、15V側と同時出力の場合はZEN Streamの要求される電流に対して余裕がないことから(正常動作はしています)、GPC-DC12から取る形に変更しました。
開梱から実際の音出しまでは割とスムーズに出来ました。各種ケーブルを接続し、電源ボタンを押すと2分くらいで左のLEDが白になって起動します。ifi localから初期設定を済ませる前に本体裏側のモード固定スイッチを動かさないように注意してください。
プレイバックオプション→オーディオ出力は最初SPDIFになっているので、USB出力でDACに繋いでいる場合は該当する機器を選択して保存します。無線ネットワークをOFFにして、FWアップデート。通常やることはこれくらいでしょう。
シグナルパスを見てRAATが適用されてることを確認して一安心。詳細は次回記事に回しますが、これでハブやLANケーブルが再生音にかなり影響を及ぼすことになりそうです。
ZEN StreamはvolumioベースのカスタムOSが搭載されています。ROONをインストールしたPCは、現在は雑多な作業を同時に行う日常使いのPCでもあるので、直接USBをオーディオ機器に接続することによるノイズの影響はどうしても気になる部分があります。USB-DACへの接続はZEN Streamを経由することによって、母艦PCのノイズについて考えを巡らせる必要が軽減されました。これは非常に大きいです。ZEN Streamの出力端子にはActive Noise Cancellation IIが搭載されているので、余計なものが入っていないオーディオ専用OS+ノイズ対策済み出力端子からのアウトプットになるわけです。手持ちのDACはROON READYに対応していないけれど、今使っている機器には愛着があるとか、すぐには変更する予定がない、という人向けなスキマ需要を狙った製品ではありますが、なかなか手抜かりなく製品を仕上げていると感じます。これで実売5万円以下は頑張ったと思います。個人的にはiPower IIを同梱されても、より良い電源を奢ってやりたいなら不要になってしまうので、そこは割り切って汎用ACアダプタを付けてきたというのは良い判断だなと。
ZEN Streamは製品の性格上、それ自体の音質を切り分けて書き進めることが難しいので省略します。次回以降、ROONとの組み合わせとして総合的に捉えて書いていく予定です。ただし、少なくともPCのUSB直結でPCオーディオをやっていた時期と比較すれば明らかに音は良くなっている、それだけは述べることができます。