Organic Audio IC

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Organic Audio Interconnect RCA

当面Kimber Select KS1020との併用ですが、メインはOrganic Audioになりそうな気配です。

定価11万円→ヤフオク3万円即決という非常にお得な買い物でした。

現在は全く同じ外観?のReferenceにアップデートされて18.5万円になりました。初代とReferenceで何が違うのか、情報を探ってみても手掛かりがありません。そして11万円のラインナップにはOriginal mk.IIというモデルが入りましたがこちらはあまり見かけることがないですね。人気なのは初代とReferenceでしょう。

まずコネクタの精度の高さが他とレベルが違います。緩くもなくキツくもなく、「サクッ」と入って「コツン」と当たります。KimberのWBTプラグはコレットチャックで締め上げる方式ですがプラグ自体は緩く、回して締め上げることで保持する感覚があまり好きになれません。コレットチャックではないタイプではWireworldを使っていましたが、こちらは少し差込がキツめな印象。だいたいこのどちらかのタイプに分かれてしまい「ちょうどいい差し心地」って案外少ないのです。

そしてプラグ以外にもケーブル全体に質感の良さ、ビルドクオリティの高さが垣間見えます。このあたりはArgento Audioで培ったものを銀から銅に素材変更しつつ要所の意匠を受け継いだ強みと言えます。ノンシールド構造で重量も標準的ですが曲げ半径は意外と大きめで、Kimberの方が柔軟性があります。

 

音は銅系ということでJorma Designに近いイメージでしたが、定位はJormaの方が焦点が合っているけれど箱庭的に感じます。Organic Audioはピントの合わせ方は程々にして、空間の広さを重視している印象です。温度感はOrganic Audioの方が高く微暖色系(Jormaはニュートラル)。Jormaはスウェーデンのメーカーですが、どこか国産ケーブルのような生真面目で神経質な側面が少しだけあります。Organic Audioは銀系のキラキラした脚色を加えずに、さりげなく色艶を出してくれるのが一番気に入っている点です。Kimber KS1020は銀と銅のハイブリッドで銀線の傾向がそれなりに強く出ます。低域薄め、ふんわりした質感で音像の描写が弱いと感じます。

Organic Audioは楽器やvocalの色艶を出しつつ、音像描写の張りや聴きごたえのある音といった要素をバランス良く両立させていて、万能型から一歩先のレベルにあるという総評です。初代とReferenceの違いが今のところ把握できていませんが、初代は相当安いのでは?と感じてしまうほどのクオリティの高さがあります。