MFでガチピンを意識すると、写真への見方が変わってきた

AFは万能ではないし、私の意図を汲み取ってはくれない

AFに頼って撮影していた頃、大抵はタッチしたポイントに合焦してくれるのですが、時折思うような挙動にならない場面がありました。

  1. 構図で微妙に重なった配置の奥側にピントを合わせようとしても、手前側で合焦する
  2. 濃い赤、もしくは濃い青色の花のピントが合いにくい
  3. 最短付近まで寄ると、合焦のサインが出ても被写体の奥側だけ入って手前はボケている

状況別に大きく分類すれば以上の3つ。

特にNikon Z5購入直後はやたらと最短付近まで寄る癖があり、全体の構図がうるさい画になる、いかにも素人写真な仕上がりに・・・。その頃に量産していたのが3番目。

2番目、普段の撮影スタイルでは花写真が中心なので、濃い赤や青の花にピントが合いにくいのは致命的でした。これが気になる場面は過去に何度かあったのですが、その当時はまだMF撮影に興味がまるでなかった頃のこと。

1番目については、これで困っている方も検索すると結構いるようで。AFって便利なようで案外「融通が利かない」ところありますよね。

結果は自分の腕次第なMFだが、察しの悪いAFの方が余程ストレス

「何度フレームアウトさせて再フォーカスしても狙ったところにピントが合ってくれない」状況に陥ると、本当にストレスが溜まります。パターンが分かってくると「そういう構図や配色」を無意識的に避けるようになり、写真の自由度が低下してしまう。

(日常的に撮影していてAFで意図したピント面が合わない場面は、そう頻繁に遭遇するわけではないですが、合いにくいシチュエーションというのはあると感じます)

一方、MFならばその撮影の出来は自らの技量が反映されるわけで、私もまだまだ精度は完璧ではありません。一日100枚のうち5~6割ガチピンなら上出来なレベルなので、その腕はお察しください(

AFに頼れば簡単にピントを合わせられる代わりに、自分の意図しない動作をするポイントにハマってしまうとその撮影は諦めざるを得ません。また、「ガチピン度」を0~100で表現するとして、案外その結果は厳密に言えば70~95点だったりします。

MFは(動体撮影は除外するとして)全ての状況で出来栄えは0~100まで連続しており、精密にコントロールすれば時にAFを凌駕することも可能。そして0で固定化されてしまうシーンは存在しない。ならば私はMFを選びます。

MFでガチピンを意識すると、写真への見方が変わってきた

AFで撮影していた頃、「自動で合わせてくれるのだから、当然ピントは合っているのだろう」という思い込みがありました。なので出来栄えも全体の雰囲気や構図ばかりに気を取られて、ピント面を拡大してきちんと合っているか確認するという習慣がなかったのです。ところが過去の撮影結果を見返してみると、そのピントの合い方には結構なバラつきが・・・(*_*)

これがMF主体で撮影するようになると、全ての写真でまずは領域拡大してガチピン度合いを確認するようになります。次に平行垂直が揃っているか、三番目に露出は適正であるか。写真表現として敢えてハイキーやローキーに寄せるケースはあるにせよ、MFで撮るようになって写真の「基本三原則」の大切さが身に染みて分かります。何しろ50mmで撮ってた初心者の頃は、そこまで広角でもないのに寄るとパースの歪みが酷かったですから・・・😂 

ハの字の写真を量産してました(

左もかなり歪んでますが、右端😒

構図や雰囲気の良さって、「基本三原則」を当たり前にこなせるようになってから考える「応用問題」なので、基礎が出来てなくて雰囲気写真ばっかり目指してたらそりゃ上達しません。例えシンプルで特別構図に凝った写真でなくとも、「きちんと撮れていればそれだけで形にはなる」と思ってます。

今は85mm中望遠なので被写体に正面から入らなくても極端なパース歪みは発生しませんが、常に意識はしているつもりです。今後50mmの中華MFレンズを追加で買う予定だし、普段から気を付けているだけで先の結果は変わってくるはず・・・。

構図は賑やかだけど、本人は3m先の照準に合わせる練習のつもり