ハイエンドイヤホン試聴インプレ(後編)

前編は👇

* Rhapsodio Infinity MK2を☆2→☆3に変更しました

yuki3.hatenablog.jp

 

SENNHEISER IE900 ☆☆☆

音楽性は伝統的なSENNHEISERの色を保ちつつも現代的にリファインされていると思います。かつてこのメーカーをこよなく愛した私が10段階表記で☆3と辛く付けたのは、同価格帯の競合製品と比較するとあまりにも基礎性能が周回遅れに感じたからです。

特に左右空間の狭さは致命的で、非常にこじんまりと鳴っています。

 

64Audio U18 Tzar ☆☆☆☆☆☆☆☆

BA多ドラ30万円台ならこれを推します。18基も積んでいるのに濁りが少なく、正確で抜けも良いです。正直POPの内容と音が乖離しているイヤホンも結構ありましたが、これに関してはそのままの内容で受け取れました。

 

EMPIRE EARS Legend X Japan Gold ☆☆☆☆☆☆☆

確かに空間表現はそこそこのクラスのヘッドホン並みの性能はありました。

低音は結構主張しますが、他の帯域を邪魔しないのでその点も私の要求はクリアしてます。☆8でもいいかも。

 

Flipears Aurora ☆☆☆☆☆

珍しいフィリピンのメーカー。

能率が高すぎて音が近い。こういうタイプは本来苦手なんだけど、音圧が低めな音源で柔らかい雰囲気が上手くマッチするケースがあります。それでいて暖色系ではないという不思議な音。

 

Astell&Kern PATHFINDER ☆

☆2のIER-Z1Rよりも圧倒的に下である感覚で☆1を付けてます。

正直言ってこれは酷い。全てが破綻している。チューニングやら好みの範囲を逸脱しています。

あまりにも音が近くて高音が刺さり過ぎ、聴ける音量まで下げるとスカスカでAMラジオみたい。

 

DITA Perpetua ☆☆☆☆☆

これはfinalストアでも試聴したんですが、その時はドングルDACを借りてスマホに挿したので、今日のDAPからの印象はまた少し変化しました。そして不思議なことに前回から評価を下げて☆8→☆5です。SHANLING M8ならもっと良くなると期待していたのに・・・

暖色系の音色が減退して少し掠れた感じになりました。

 

HeartField 銀鶴 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

最高点☆10付けました。全てが完璧です。そうとしか言いようがない。

実機見るまでメーカーもイヤホンも全く知らなかったのに、もうこれは驚きました・・・

後はシングルDDで30万という価格をどう捉えるかだと思います。

 

総評

今回の16機種に及ぶ大量試聴(記事にせず落としたものが2つ)の目的は、finalを個人的に応援している私が初めて購入するイヤホンはA8000であると決めていたけれど、それは自分にとって正しかったのか(他に候補があったのではないか)を確認する為でありました。

試聴の結果としては、その判断は概ね正しかったので安堵した気持ちです。やはりシングルDDの自然な鳴り方が自分には合っているようです。現実的な予算範囲内ではAcoustune SHOも非常に良かったです。初めて購入するイヤホンを一斉試聴して判断するなら、購入するのはSHOだったかもしれません。HeartField 銀鶴は全く存在を知らなかったのですが、中国メーカーもこのレベルまで到達したんだなと感心しました。

BA多ドラで☆8を付けたものもありましたが、それでも良く出来たシングルDDと比較すると僅かに濁りがあります。その代わり、空間の広さや音の濃さ、レンジの広さに優れるのがEMPIRE EARS。濁りが強くて合わなかったのがNobleで、反対に64Audioは違和感が少なく定位も明瞭でした。

☆3以下の低評価群ですが、SONYのIER-Z1Rはまだ個性とチューニングの範囲で認められる領域にあります。それでも私はあまりこれは勧められませんが。

AKのPATHFINDERは週末特価25万円の札が出ていましたが、私は2万5000円でもこれは買いません。

 

基本的に思ったことを忖度なしにそのまま書く性格です。ポタオデクラスタの方々を見ていると基本的にポジティブで肯定すること前提な雰囲気なので、私みたいな者は異端かもしれません。

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